学校における教育活動・教育課題について,①教科の実践研究や授業改善,②学級経営(若手先生向けの学級づくりなど),③今日的教育課題(小中連携など)の視点から,毎年10ほどの委員会がテーマを立てて研究・開発を行い,年度末に研究報告書としてまとめています。
A4 判,毎年3〜4 月発行
発行 | 随時 |
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対象 | 小学校・中学校の先生方など |
公開日:2022年3月23日
本委員会では、昨年度「育成する資質・能力を明確にした国語科授業づくり ─児童に学びの実感をもたせるために─」をテーマにして研究に取り組んだ。今年度は「学びの実感をもたせる国語科授業づくり」を研究主題に、「個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指して」を副主題に設定し、令和3年中教審答申の内容を踏まえ、昨年度の成果を基にさらに研究を深めていくこととした。また、「読むこと」に加えて昨年度取り上げなかった「話すこと・聞くこと」、「書くこと」にも研究領域を広げることとした。さらに、1人1台のタブレット端末が整備されたことを受けて、その有効活用を図ることとした。(東研研究報告 No.337)
公開日:2022年3月22日
今も学級づくりで悩む教師が増えている。教師への希望者が減っている現実と結び付けて、行政もこの問題にさまざまな取り組みを始めている。第Ⅳ集は第Ⅲ集を受けて7月から10月までの学級づくりを取り上げる。特集として8月の夏休みの間の教師の過ごし方を「8月どうしてる?」として取り上げた。充実した8月になっているだろうか。それぞれの8月を皆さんも考えてほしいと願っての特集である。(東研研究報告 No.336)
公開日:2021年4月27日
国語科においては,指導内容について,これまでの3領域1事項の枠組みから,三つの柱による整理へと捉え直すとともに,育成する資質・能力を明確にすることが求められている。しかしながら,これまでの実践の中には,単元を通して,あるいは1単位時間の授業の中で育成すべき資質・能力が明確に捉えられていない状況が散見される。これは,学ぶ対象である「国語」が,ほとんどの児童にとって,自然習得されてきた母語であることに起因するものと考える。そこで,なんとなく読み,書き,聞き,話すことによって学習活動が行われ,学びの手ごたえを実感することが少なかったのではないか。つまり,児童にとって「学習内容」が具体的にイメージできないことが多いということだ。言い換えると,教師が児童に「学習内容」を意識させることができていないということである。その原因として,教師が「指導内容」を明確に捉えていないこともあるのではないか。国語科の指導において新学習指導要領で求められる主体的,対話的で深い学びを実現するためには,上記の課題を解決することが必要と考え,本研究主題を設定した。(東研研究報告 No.333)
公開日:2021年4月26日
新学習指導要領における評価の在り方については,平成31年に文科省から観点別学習状況の評価等の改善についての通知が出された。また,令和2年に「『指導と評価の一体化』のための学習評価に関する参考資料」が国立教育政策研究所において作成・公表された。これらにより,指導と評価の一体化が進められ,改訂の基本的な考えの一つである「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善を通して,教科における資質・能力の確実な育成がより具体的に進められると考えられる。しかし,これまでも「指導と評価の一体化」はその重要性が叫ばれていたが,実践的な研究は十分とは言えない。そこで,これからの社会を生き抜くための学びの一つとして「主体的な学び」を実現するためには,どのように指導と評価を一体化するか,言い換えれば,効果的な指導と評価サイクルを取り入れた授業づくりが必要であると考え,本研究テーマを設定した。小・中学校各2編,計4編の授業実践の構想と記録,考察を掲載している。(東研研究報告 No.332)
公開日:2021年4月14日
令和2年度より小学校において新学習指導要領が全面実施となり,令和3年度には中学校において新学習指導要領が全面実施となるが,中学校では小学校でどのように英語の授業が進められ,新入生が英語をどの程度身に付けているか,などを十分に把握しないまま授業を進めていることが多い。中学校の英語指導教員は,小学校での既習事項を踏まえたうえでの指導が必要である。研究テーマに基づき以下の3点を中心に本研究を進めていくことにした。(1)小学校での英語学習をどのようにして中学校へ効果的につなげていくか(2)中学校において小学校での既習事項をどのように定着・発展させるか(3)ICT機器を効果的に使った授業 小学校と中学校での日々の授業実践やICT機器の活用,授業を通しての児童・生徒の変容を中心に小学校2校,中学校2校の実践を紹介した。(東研研究報告 No.331)
公開日:2021年4月13日
小中一貫教育研究委員会では,2017年度から「小中一貫教育の現状と課題」を研究テーマに掲げ,先進校の実践を調査研究し,主に特色ある教育課程の編成や小中一貫の学校運営について研究を進めてきた。今年度は,全国の義務教育学校108校にアンケート調査した。本年度の小中一貫教育校の紹介については,義務教育学校へのアンケート調査の回答を踏まえて調査対象校を選定した。また,回答いただいた多くの義務教育学校の児童・生徒の減少を背景に制度転換を図ってきていることから,極めて小規模の事例を紹介するとともに,中規模校・大規模校の義務教育学校の小中一貫教育の実践事例について5事例紹介することとした。(東研研究報告 No.330)
公開日:2021年3月29日
新型コロナウイルスの感染拡大により,この危機を乗り越えようと各学校では,感染防止の観点から教職員が一丸となって対応してきた。管理職のリーダーシップによる危機管理対応と子供たちへの安心・安全な学校環境づくりの重要性が今も強く求められている。併せて新型コロナウイルス対策で外出自粛が求められ,家庭内での児童虐待の増加も懸念されている。その他,コロナ禍でのいじめや不登校,インターネット・スマホに関わる問題等についても重要課題になっている。子供の生命と安全を守ることは,学校の最大の使命であり,責務である。本研究委員会では,本年度の研究テーマを「コロナ禍での学校の危機管理対応と安全教育の充実」と設定し,メンバーが心を一つにして研究を推進することにした。(東研研究報告 No. 329)
公開日:2021年3月28日
昨年度発行した『自ら「たくましく,しなやかに」成長できる力を育むために2』に続く生徒指導の研究冊子である(小・中学校)。本年度は次の内容について研究を深めた。(1)児童・生徒指導を組織的・体系的に進めるために,教育課程にどのように位置づけるか。(2)子どもたちの内面的資質を養う児童・生徒指導とはどのようなものか。(3)教科授業や特別活動・総合的な学習における「語り合い,学び合い,助け合い」を通して,内面的資質を養う児童・生徒指導をどのように展開するか。(4)学校経営として,教育課程に基づいた児童・生徒指導をどのように進めるか。また「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け,学校休業等の緊急事態に対して,どのように学校運営を進めたのか」についても研究報告に加えた。(東研研究報告 No. 328)
公開日:2021年3月12日
本研究テーマ設定の背景には,学校管理職を目指す教員の減少という問題がある。学校は,子供たちの心身の発達に応じて,体系的な教育を組織的に進めていくことを使命としている。学習指導要領が改訂され,各学校では,アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善を進め,子供たち一人一人に資質・能力を育む教育活動を推進している。管理職を目指す教員の減少という問題は,学校組織を支える教職員や関係者とともに,組織的・協働的に教育活動を推進し,これからの学校教育を創造するリーダーが不足することを意味する。では,いかにして管理職を目指す教員を育成していくか,それが本研究の課題である。5名の研究委員が1章ずつを担当し,管理職候補者育成の現状や取組について,様々な視点から執筆することとした。(東研研究報告 No.327)
公開日:2021年3月11日
本冊子は,副主題に「授業や指導の可能性」という表現を入れ,具体的な事例を中心に構成した。特に,事例については,「これならやれそうだ」「できるかもしれない」という今後の指導への見通しや将来への希望がもてる可能性にも通じていくと考えた。さらに,教員の困り感を和らげ,子供の個性やよさに気付き,これからの授業や指導の見通しをもち,前向きに取り組んでいこうとする可能性や,保護者の困り感を和らげ,保護者が子供の個性やよさに気付き,可能性を見出せるよう意図した。本報告書は,通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒への配慮と工夫を図っていくことを目的として,各小・中学校での具体的な事例12例,教育委員会の役割,校長の役割などをまとめた。(東研研究報告 No.326)