学校における教育活動・教育課題について,①教科の実践研究や授業改善,②学級経営(若手先生向けの学級づくりなど),③今日的教育課題(小中連携など)の視点から,毎年10ほどの委員会がテーマを立てて研究・開発を行い,年度末に研究報告書としてまとめています。
A4 判,毎年3〜4 月発行
発行 | 随時 |
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対象 | 小学校・中学校の先生方など |
公開日:2023年3月27日
今年度は「学びの実感をもたせる国語科授業づくり」を研究主題に、「個別最適な学びと協働的な学びの充実を目指して」を副主題に設定し、昨年度までの成果を基にさらに研究、実践を深めてきた。副主題は令和3年1月の中央教育審議会 答申(以下「答申」と表記)を踏まえ、昨年度の「個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指して」から、その成果を基に研究、実践をさらに一歩進めようとの考えから、「『充実』を目指して」と改めたものである。本研究では、基本的に学級全体で共通の課題、共通の学習内容の下、学習方法、題材等について個別に選択、調整することにより、「『個別最適な学び』と『協働的な学び』を一体的に充実」した授業づくりを目指した。ICTを有効活用した国語科指導における活用場面と活用方法についても考えを整理した。(東研研究報告 No.352)
公開日:2023年3月27日
新型コロナウイルスの感染拡大により、学校教育を取り巻く環境は大きく変わった。生徒1人1台の端末の整備、オンライン・オンデマンド授業の実施などである。一方、「学校と家庭・地域の連携・協働」については、単なるスローガンになっていないだろうか。このような状況だからこそ、義務教育の学校経営の肝とも言える学校と家庭・地域の連携・協働について、「不易と流行」の視点から見直す必要があるのではないかと考えた。本報告書では、成果が上がっている事例や課題として残っている事項に基づき、これからの時代の学校と家庭・地域の連携・協働の在り方について、「提言」という新たな形で示すことにした。加えて、「求められる校長のリーダーシップ」という項目を起こし、昨年度までの研究グループの「学校経営の一助となる有効的・効果的な研究成果を発信する」というコンセプトを引き継ぐことにした。本報告書が各学校の研究や各種研修会等で活用されることを切に願っている。(東研研究報告 No.349)
公開日:2023年3月9日
子どもの「笑顔」は様々なことを主体的に学ぶための原動力となり、未来を切り開いていく大切なエネルギーとなると考える。一方、私たちの社会には子どもの「笑顔」を奪う様々な要因がある。子どもは学校やクラスなどの「環境」に適応したり、父母や教師、友達など「様々な人」と接したりしながら生活していくなかで、常に大人がつくった既存の価値と向き合うことに力を注ぎ、自分の存在価値を見出しづらい状況に置かれている。このことが子どもの活動への意欲を低下させる一要因なのではないか。本研究では、子どもに失われた笑顔を取り戻し、「子どもらしく」生活できるよう、私たち大人がすべきことを考えた。子どもが持っているすばらしい力を発揮させられるよう、特に学校という環境で、私たち大人が、教師がどのように関わればよいのか各自の実践事例を基に考え、子どもが置かれている実態や問題点をできるだけ具体的に振り返り、その問題の本質を6人の教職員で究明した。 (東研研究報告 No.347)
公開日:2023年3月6日
「若い教師のための学級づくりヒント集」の第Ⅴ集である。第Ⅳ集では7月から10 月までの学級づくりのヒントを取り上げたが、第Ⅴ集では 11 月から2月までのヒントを取り上げた。第Ⅲ集から第Ⅴ集で1年間の月別ヒントを取り上げたことになる。また、第Ⅴ集の特集は「私のグッとエピソード」とした。教師のすばらしさを特集としており、若い教師とベテラン教師による「教師になってよかったこと」「教師を続けてよかったこと」についてのエピソードを掲載している。教師の皆さんへのエールに、これから教師を目指す人たちへのメッセージになることを願っている。(東研研究報告 No.346)
公開日:2022年3月30日
新学習指導要領に基づいて編集された新しい教科書には、児童・生徒の学習意欲を高めたり理解を深めたりできるように、教科書の内容に合わせたデジタルコンテンツが用意されている。このデジタルコンテンツにより、児童・生徒が自分の端末上で数学的な活動や基礎基本の定着のための練習等をすることができる。いわば主体的な学びを可能とするものであるが、実際、現場ではあまり活用されていないようである。そこで、本研究では、このような状況を踏まえ、昨年度から取り組んでいる「主体的な学び」を実現させる算数・数学の授業づくりに、教科書のデジタルコンテンツをどのように活用したら効果があるか、授業実践を基に探るとともに、より効果的なデジタルコンテンツについての実践を試みた。(東研研究報告 No.343)
公開日:2022年3月30日
小学校において新学習指導要領が全面実施となり英語が教科化された。そして令和3年度、全国の小・中学校の児童・生徒に端末が国より貸与され、GIGAスクール構想がスタートした。「端末を授業のどの場面で活用するか」「どのような効果があるのか」「英語の指導だけでも大変なのにさらにパソコンの指導など無理」など、多くの学校現場の先生方は不安を感じている。1人1台端末の活用は、英語・外国語活動学習初期段階の小学生のほうがより効果が期待できる。楽しく英語を学び、音声を中心とした英語を用いてのコミュニケーションを図る素地を育成するために、端末は画期的な学習道具である。小学校での1人1台端末の活用に焦点を当て、どのような効果が期待できるか、これまでの授業のどこが変わるかという観点から本研究テーマを設定した。(東研研究報告 No.342)
公開日:2022年3月29日
本委員会では「子供自らが道徳的価値に気付き、子供自らが道徳的価値についての理解を深め、本委員会では、2017年度から「小中一貫教育の現状と課題」を研究テーマに掲げ、先進校の実践を調査研究し、主に特色ある教育課程の編成や小中一貫校の学校運営について研究を進め5年目である。今年度は、昨年度の全国の義務教育学校108校にアンケート調査した結果をもとに、各義務教育学校の抱える課題等について議論した。令和4年度から小学校の高学年に教科担任制を導入する文科省方針を踏まえ、先行的に教科担任制を進めている小中一貫教育校を調査し、効果的な教科担任制の導入等について研究を進めた。5校の実践事例を取り上げている。(東研研究報告 No.341)
公開日:2022年3月28日
本委員会では「子供自らが道徳的価値に気付き、子供自らが道徳的価値についての理解を深め、子供自らが道徳的価値の自覚を高める」道徳科授業の質的改善を図る実践研究を進め、その成果と課題を報告することにした。「特別の教科 道徳(道徳科)」の目標「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」に基づき、平成29年3月の「小学校学習指導要領」及び「中学校学習指導要領」改訂の基本方針の一つである「主体的・対話的で深い学び」と関連付けている。道徳科授業におけるICTやデジタル教科書などの効果的な活用方法についても紹介する。(東研研究報告 No.340)
公開日:2022年3月25日
2020年より、小・中・高等学校においてキャリア・パスポートの活用が始まっている。それ以前にも、キャリア教育に関連した活動の記録を保管したり、自己評価したりするポートフォリオは活用されてきたと考えられる。キャリア・パスポートの活用が学習指導要領において求められるなかで、その形式や活用方法等については、さらに開発が必要な状況にある。本研究報告書は、上記の主題の下、大学教員1名による東書Eネット会員を対象としたキャリア・パスポートに関わる量的調査と分析、小学校長3名、中学校長2名による、それぞれの学校での実践をベースにしたキャリア・パスポートの開発や活用等から構成されている。とりわけ、通常の学級や特別支援学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒にとって効果的なキャリア・パスポートについて、小・中学校それぞれ取り上げていることが特徴である。(東研研究報告 No.339)
公開日:2022年3月24日
コロナ禍の影響で教育界のデジタル化は一気に進んだ。「学びの多様化」に向けた学びの質の大転換期であるといっても過言ではない。本委員会では、国や自治体の教育動向を踏まえ、2020年代を通じて実現すべき「令和の日本型学校教育」の充実に向けて、実践的研究を深めることにした。GIGAスクール構想をはじめ、オンライン授業、デジタル教科書の活用、外国人児童生徒、夜間学級など、話題となっている教育課題について研究を推進した。本報告書が各学校の研究や各種研修会等で活用されることを願っている。(東研研究報告 No.338)