学校経営における諸課題について、①国の教育課程に関する課題、②今日的な教育課題を二つの研究委員会で担当。実践事例を中心に紹介し、毎年それぞれの報告書として発行しています。
新書版、毎年4 月発行
発行 | 4月 |
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対象 | 校長先生、副校長・教頭先生など |
公開日:2017年3月 9日
執筆者は「リーダーシップ」「組織の構築」「協働する力」の共通事項を踏まえ、「現状の課題」「解決のための取り組み・実践」「見直すべき新たな課題」「将来に向けたビジョン」などについて言及している。取り上げた6事例は,①「データを生かした学校経営~若手教員の育成を目指して~」 、②「学校経営を核とした図書館運営」、③「本質的な理解を追究する学習指導と学校経営~研究体制の整備~」、④「学び続ける生徒を育成する校長の経営と方策」、⑤「情報発信により課題を解決する学校経営」、⑥「社会関係資本を深める学校経営と地域との連携」、である。「『学校の力』が、今、試されている。学校が、教師が頑張らないと、子どもたちの未来は危うい。」と、監修者は警鐘を鳴らしている。(東研研究報告 No.284)
公開日:2017年3月 9日
今回の学習指導要領改訂の鍵となる重要な概念に「社会に開かれた教育課程」がある。社会に開かれた教育課程とは,未来軸(子供たちの未来をどうやって今に落とし込むか),社会軸(学校という空間とその外側の家庭,学校,地域とをどうつなげるか),主体軸(子供たちに未知の世界の中で生き抜く力をどのようにつけさせるか)と考えると分かりやすい。本書の序章では,社会に開かれた教育課程の目指すものについて解説し,社会に開かれた教育課程の理念に基づく学校経営の取組の参考になる事例として次の六つの事例を紹介している。①「社会へアクティブに関わる態度の育成」、②「社会の創り手を育む教育課程の創造」、③「地域とともにある学校 ~教育活動の充実を目指して~」、④「地域社会とともに創る教育課程」、⑤「地域,家庭による教育力の活用~参画型コミュニティ・スクール~」、⑥「キャリア教育を通した地域市民づくり」。 各学校においては,これらの事例を参考にし,未来社会を生きる今の子供たちに求められる資質・能力の育成に向け,社会に開かれた教育課程の理念を踏まえた学校経営の改善・充実をさらに推進されることを,心から期待したい。(東研研究報告 No.283)
公開日:2016年3月18日
本書は「学校づくりにおける社会関係資本形成の意義」について探究している(「社会関係資本」とは「人間関係が生み出す力」のこと)。 本研究では、「つながりの力」を「人間関係が生み出す力」と捉え、人間関係を意識した学校づくりの具体例を紹介している。取り上げた5事例は、 ①「人間関係づくりを土台にした学校経営」小学校の教職員、児童、保護者・地域と学校間の人間関係 ②「保・幼・小・中」連携に根ざした11年間にわたる一貫教育 ③「特別支援教育の推進と学校経営」における小学校と大学教員とのつながり ④「教科センター方式」中学校と大学との連携を重視して進められた学校づくり ⑤生徒指導の困難校が見事にたち直っていく際の「さまざまな人とのつながりと広がり」 である。 格差社会・分断社会の進行が不安視される中で、どの事例も学校教育における「つながり」という要素の意義について著わしている。 (東研研究報告 No.275)
公開日:2016年3月16日
グローバル化時代に対応した学校教育を創造していくことは現在の学校に課せられた重要な課題であり、そのための学校運営や学校運営組織の在り方と教師の人材育成を追究していく必要がある。本書の序章では「グローバル化時代への展望」として、「グローバル化がもたらす課題」と「グローバル化時代に対応した学校教育の視点」について論説している。それに続く第一章では、「学校運営組織」「協働的学びの創造(アクティブ・ラーニングの一つとしての「協働的学び」)」「グローバル化時代にふさわしい教員の育成」また、具体的な教育実践事例として、第二章では、「小学校における英語教育の推進」「異文化理解と日本人としてのアイデンティティーの育成」「ESD(持続可能な開発のための教育)の視点に立った教育の推進」の各視点から、グローバル化時代への対応を紹介している。(東研研究報告 No.274)
公開日:2015年3月10日
本書で取り上げた6校に共通していることは,児童・生徒が「多くの人に自らの活動が認められ,自己肯定の場所となる『心の居場所』」を紹介していることである。
具体例として,
○地域の人が先生となって教室に入る「朝先生」が児童と触れ合っている小学校
○ニュータウンの中で,地域と新たなつながりをつくって取り組んでいる中学校
○居場所のない生徒に対して,地域の人が指導した中学校
学校経営 などを紹介している。
さらには,若い教師と地域の人(学校教育コーディネーターなど)に相互の関係性についてインタビューを行ったようすを動画に収め,本ページに公開していることは新たな試みであり特色でもある。
「子どもは,地域で育つ」と言われて久しい。学校にとって,地域の教育力の活用は不可欠である。本書を学校経営の一助にしていただけたら幸甚である。(東研研究報告 No.266)
公開日:2015年3月10日
今年度は,テーマ「学校風土と校長としてのリーダーシップの発揮」に視点を当てて研究を行った。本書の特色として,序章では「校長としてのリーダーシップ発揮」を学校経営の基本とし,校長は,
①リーダーとしてビジョンを描く ④リーダーとして決断する
②リーダーとして話を聴く ⑤リーダーとして任せる
③リーダーとして話す・語る ⑥リーダーとして前向きに考える
の視点で解説している。合わせて序章と第一・第二章の教育実践の視点を関連づけている。
現代学校経営シリーズ 序章に続く第一章の概論「学校風土の構築に向けて」で三つの小学校の教育実践を紹介し,第二章は,「校長としてのリーダーシップの発揮」の具体例として,「特別支援教育」,「キャリア教育」,「校内研究」といった諸課題への対応を紹介している。 (東研研究報告 No.265)
公開日:2014年3月10日
東京教育研究所の学校経営研究委員会Ⅱでは,「今,緊急に取り組まなければならない教育課題」として,学力向上を目指す学習指導の在り方をはじめ,次の課題を取り上げた。① 学力の向上と授業改善 ② 実態を直視した教育理念と教育活動 ③ 経験年数に応じた教師の役割 ④ 子ども理解の再吟味 ⑤ 学校を地域に開く
以上の課題を踏まえ,今年度の学校経営研究委員会Ⅱの追究テーマを設定した。(東研研究報告 No.254)
公開日:2014年3月 7日
今年度は,企業の経営者に直接お会いし,経営の理念や基本的な考え方,組織の在り方やその運営方法などのお話を伺うことにした。 具体的には,様々な企業や役所の研修事業を引き受け,その業績を大きく伸ばしている株式会社ノビテクの大林伸安代表取締役を訪ねた。大林氏の話を参考に,学校の置かれた状況に応じた柔軟な学校運営組織の在り方およびその運営,人材育成の方法などを考えていきたい。(東研研究報告 No.253)
公開日:2013年3月14日
本書は,「三・一一を忘れない」という立場から,被災後,岩手県山田町立山田南小学校が,地域社会との関わりの中でどのような歩みをしてきたかを,インタビューにより跡付けることから始めた。地震・津波災害への取り組みとして,南海・東海地震や大都会の直下型地震に備える三例を取り上げたのは,同じ災害でも状況や被害の様子は地域によって大きく異なり,適切な対応が求められるからである。このことは,台風・洪水,火山の噴火などによる自然災害,各種の人災についても同様であろう。(あとがきより)
公開日:2013年3月14日
学校経営に関する実践を踏まえた最新の論考です。執筆者は学校の校長先生方によるもので,日頃から実践している教育活動について考察し,整理された資料です。学校経営の実践に役立てていただければ幸いです。