３１号（２０１０年１月）掲載

　「主幹教諭」は，すでに学校教育法の改正によって法制化されている学校の職階の１つである（37 条９項）。その職務は，校長及び副校長（教頭）を助け，命を受けて校務の一部を整理し，並びに児童の教育をつかさどることとされ，中学校，高等学校にもこの規定が準用される。
　これによって，これまでとかく横並びの，いわゆる「なべぶた組織」といわれた学校の運営に改善がなされ，組織内の命令系統や責任の所在が明確になったとされる。実際には，校務整理，校務分掌間の調整，進行管理，調査や報告書の作成，地域・保護者などの外部への対応などに当たり，何かと多忙な状況もうかがえる。
また，校内の教員への指導に当たる「指導教諭」も同時に法制化され（同法37 条10 項），各教員の指導力の向上に取り組む有為な報告も聞かれるようになった。なお，職の名称については各地で異なる場合がある。