１０号（２００６年７月）掲載

　東京都が，平成13年度から開始した「指導力不足教員」を対象にした研修制度を立ち上げて以来，全国各地の教育委員会において，その定義や認定基準，認定のための判定委員会の設置などについての対応が広がりをみせている。
　改めていうまでもなく，学校教育の成果は，教員の資質・能力に負うところが極めて大きい。指導力不足教員に対しては，継続的な観察と指導を実施し，研修体制を整えるとともに，状況に応じて免職等の分限処分や教員以外の職への転職措置を適切かつ迅速に行うことが必要である。国としても平成16年度から，全国で指導力不足教員に係わる人事管理システムの運用が図られるよう種々の対応が開始されている。