114号（２０２３年１１月）掲載

　働き方改革とは、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で選択できるようにするための改革である。少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、働く人のニーズの多様化を背景としている。多様な働き方を選択できる社会にして、成長と分配の好循環を目指している。時間外労働の上限規制や年休の取得を使用者に義務付けるなど、いくつもの制度の組み合わせになっている。平成30年に公布された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の下で推進されている。国全体の働き方を変えていく大きな動きとなっている。
　教育分野で言えば、学校が抱える課題が複雑化・困難化しており、教員勤務実態調査でも明らかなように、教員の長時間労働が問題になっている。中教審でも論議がなされており、文部科学省は働き方改革について取り組み状況調査をしたり、優れた取り組み例を示したりするなどして、学校における働き方改革に取り組んでいる。