113号（２０２３年９月）掲載

　アントレプレナーシップ教育とは、起業家の生き方や精神（アントレプレナーシップ：entrepreneurship）を、さまざまな体験から学ばせる教育活動である。ねらいは、学習者が自己の発想や工夫を積極的に社会への貢献に生かそうとすることによって、さらなる自己開発を促そうとすることである。「アントレプレナー教育」「アントレ教育」「起業家精神涵養教育」も、ほぼ同じ意味で使われる。
　日本においては起業家が少ないという事実から、大学等で行われてきた。キャリア教育とも目的や手法が重なることもあり、小・中学校でも総合的な学習の時間や、各教科において取り組む事例が報告されている。実践例としては、経営者から話を聞くなどして職業について調べ、疑似的な起業体験をして、業務に関するプレゼンを保護者や地域の方に評価してもらうなどである。学校への出張授業のプログラムを用意している民間の法人や企業もある。