111号（２０２３年５月）掲載

　メンタルヘルスとは、精神的健康の回復・保持・増進に関する用語である。学校におけるメンタルヘルスは、児童生徒の精神的健康についての配慮と、所属職員の精神的健康についての側面がある。
　学校では、いじめ・不登校・集団への不適応などさまざまな問題が発生している。発達障害のある児童生徒については、特別な支援が必要となる場合がある。そのため教職員が子供のメンタルヘルスについて、正しい知識をもつことが必要である。教職員は日常的に子供に接しているため、子供の心の変化に気づきやすく、早期発見・早期対応につなぐことができる。対応にあたっては、校内組織をつくり教職員間での共通理解を図ることが大切である。家庭と連携していく必要もある。また、精神疾患によって休職している教員が、長期的に増加傾向にあり深刻な状況である。教育委員会や校長は、所属職員のメンタルヘルスについても積極的に対応していくことが求められている。