110号（２０２３年３月）掲載

　会話をせずに食事をすることであるが、特に新型コロナウイルスの感染予防のために、学校給食において大きな話題になった。文部科学省は、令和４年４月の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」において、「会食に当たっては、飛沫を飛ばさないよう、例えば、机を向かい合わせにしない、大声での会話を控えるなどの対応が必要です。」という表現であり、黙食という用語は使用していない。全国の自治体や学校現場では、黙食という言葉を使っていることが多い。例えば東京都教育委員会による令和４年２月の「オミクロン株の急拡大を踏まえた学校の対応手引き」にある「給食時の感染対策の徹底」の項目では、「黙食の徹底」という表現になっている。文科省は、令和４年11月に学校給食で「適切な対策をとれば会話は可能」という見解を示したが、新聞報道によれば、令和４年12月時点、黙食を継続する自治体と緩和する自治体に対応は割れている状態である。