109号（２０２３年１月）掲載

　探究学習（文科省では「探究的な学習」という用語を使い、同義で使われている）とは、児童生徒が自ら課題を設定して、その課題を解決していく学習である。学習過程は、①課題の設定、②情報の収集、③整理・分析、④まとめ・表現、となる。変化の激しい社会に対応していくために、主体性や、課題設定能力、課題解決能力が求められており、その能力をつけていくための学習である。探究学習は、各教科で得た能力を活用して、小学校と中学校では、主に「総合的な学習の時間」、高等学校では「総合的な探究の時間」において学習が展開される。教師が提示するのではなく、児童生徒が課題を設定するためには、教師の適切な支援が必要となる。また、必ずしも正解があるとは限らない取り組みになるので、児童生徒の発表の方法についても、援助が必要となる学習活動である。なお、総合的な学習の時間では、探究的な学習とともに協働的な学習も求められている（学習過程の①から④は、学習指導要領解説編による）。