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きょうどこうどうしょうがい
強度行動障害とは、行動障害を有する者のうち、生活環境への著しい不適応行動を高い頻度で示す場合を言う。自傷、他傷、こだわり、もの壊し、睡眠の乱れ、異食、多動など、本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態を意味する用語であり、医学的診断ではない。全国で約8,000人と推計されている。
家庭で通常の育て方をして、かなりの養育努力をしても、著しい困難が持続しており、支援のための福祉サービスの視点で使われている用語である。強度行動障害になりやすいのは、重度の知的障害があり、自閉症の特徴が強いコミュニケーションが苦手な人と言われている。障害特性に環境がうまく合っていないことが、人や場に対する嫌悪感や不信感を高め、行動障害をより強いものにしてしまうことが考えられる。そのため、障害特性の理解に基づく適切な支援が、安定した日常生活につながるとされている。