108号（２０２２年１１月）掲載

　2021年に文科省は、学校教育法施行規則の一部を改正する省令で、教員業務支援員という名称と職務内容を規定した。教員の負担軽減のために2018年から事業化したスクール・サポート・スタッフ（SSS）を法的に名称と役割を位置づけたものである。学習プリントの印刷や配布準備、採点業務の補助、学校行事や式典の準備補助、各種データの入力・集計、掲示物の張り替えなどのほか、新型コロナウイルス対応の消毒業務など、教員の業務の円滑な実施に必要な業務を担う。教員が、教員でなくてはならない業務に集中するための制度であり、文部科学省の調査によっても、教員の負担軽減につながっていることが明らかにされている。公立小中学校、義務教育学校、特別支援学校などに配置されている。配置費用は国が３分の１を補助し、自治体が３分の２を負担している。教員業務支援員は、年齢や経歴を問わず、特別な資格は必要としない。教員志望の学生や卒業生の保護者などが仕事についている例が多い。