２６号（２００９年３月）掲載

　民間企業の社員を対象にした業績評価（人事考課）は早くから導入され，その結果を給与・賞与，昇任などに連動させてきていることは周知の通りである。一方，学校に勤務する教員などには，これまで長く「勤務評定」が実施されてきた。しかし，この制度はもはや全国的に形骸化し，教員の給与，異動，昇任などには活用されることはなかった。これに代わる新しい教員の人事考課制度が平成12 年度から東京都教育委員会によって全国に先駆けて導入された。
　これを機に，全国各地でいじめや不登校などの問題をはじめ，学校教育が直面している困難な教育諸課題の解決に向けて成果を上げる各教員の努力が適切に評価される制度を立ち上げる動きが広まっている。文部科学省も，これを支援する策を講じてきた。