104号（２０２２年３月）掲載

　教職員の人事に関する課題には、その職務が児童生徒を対象とするゆえに複雑で多岐にわたっている。文部科学省が毎年行っている「公立学校教職員の人事行政状況調査」は、教職員の人事に関する課題の状況を把握し、その課題解決を図るための重要な基礎資料となる。
　調査内容は、教職員の精神疾患による病気休職者数等、教育職員の交通違反・交通事故、体罰、わいせつ行為等による懲戒処分等の状況、指導が不適切な教員の認定及び措置等の状況、条件付採用、人事評価の状況、校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭の登用状況、教職員の再任用状況、ハラスメントの防止措置の実施状況など、極めて多岐にわたる。その中でも、近年では性犯罪の状況やハラスメントの防止措置の実施状況、女性管理職の登用数などに社会の注目が寄せられている。