９９号（２０２１年５月）掲載

　成年年齢とは民法で定められた，単独で法律行為を行える年齢のことである。「民法の一部を改正する法律」が2022年４月１日から施行され，成年年齢が20歳から18歳に引き下げられる。つまり，18歳になると父母の親権に服さなくなり，一人で有効な契約をすることができるようになる。
　具体的には，例えば親の同意を得ずに携帯電話を購入したり，一人暮らしのためのアパートを借りることができたり，支払い能力があればクレジットカードを作成したり，ローンも組めるようになる。
　ただし，酒やたばこに関する年齢制限や，競馬，競輪などの公営競技の年齢制限については，健康被害への懸念やギャンブル依存症対策などの観点から，20歳のまま維持された。これにより，若者が自らの判断によって人生を選択できる環境が一歩前進したとみられている。