９４号（２０２０年7月）掲載

　このガイドラインは，文科省が令和２年度の新学期から学校を再開するよう求めた通知文に添付された。その後の状
況の変化に合わせて一部は改訂されたが，基本的なきめ細かな配慮が注目される。
　内容は８項目から構成されており，学校での保健管理の徹底，学習の遅れへの対応，学校行事の実施方法，部活動の実施への配慮，学校給食への配慮，教職員が罹患した場合の対応，放課後児童クラブなどの密集性回避のための学校施設の開放，経済的に困難な家庭への対応が記述されている。このうち，特に保健管理の徹底については，換気の徹底，密集の回避，近距離での会話等への配慮が強調された。これはいわゆる「密閉・密集・密接」の「３密」の回避で，政府が一貫して掲げてきたものである。この他に，経済的に困難を生じた家庭に対しては，入学料の減免や就学援助などの支援を求めている。