８５号（２０１９年1月）掲載

　各学校の教育活動において，年間授業時数に差があるとすれば，「教育の機会の均等」の趣旨から許されることではない。それゆえに，学校教育法の第33条には，小学校の教育課程の基準に関して「文部科学大臣が定める」としており，これは中学校にも高等学校にも特別支援学校等にも準用される。
　また，学校教育法施行規則の第 51条には「文部科学大臣が定める各教科等の授業時数は，学校教育法施行規則別表第１に定める授業時数を標準とする」と定められている。また，各校種別の学習指導要領には各教科・領域等の年間指導時数が明示されている。
　したがって，各校種別に北は北海道から南は沖縄まで，ほぼ同じ年間指導時数が確保されていることになる。また，各都道府県教委では，前記の「標準とする」を「最低基準」と解釈するところが多い。