８１号（２０１８年５月）掲載

　すべての学校は，幼児，児童生徒，学生等のために，安全で衛生的で適切な環境が整えられなければならない。しかし，発展途上国の学校では，環境衛生の面でよくない状況が見られることがある。わが国では，学校保健安全法第６条第１項の規定に基づいて，「学校環境衛生基準」が定められている。
　この基準の内容は，▽教室等の換気，保温，採光，照明，騒音等の環境衛生，▽飲料水等の水質及び施設・設備に係る環境衛生，▽学校の清潔，ネズミ，衛生害虫等及び教室等の備品に係る環境衛生，▽水泳プールに係る学校環境衛生， ▽その他日常における学校の環境衛生に係る事項となっている。また，これらの各事項の検査には，学校薬剤師が行う詳細な検査方法や検査回数などが示されている。
　校長は，これらの基準にしたがって適正を欠く事項があると認めた場合には，遅滞なく，その改善のために教育委員会に報告し，必要な措置を講じなければならないことになっている。