７９号（２０１８年１月）掲載

　大学設置基準は，大学を設置するために必要な最低の基準を定めた文科省の省令である。この基準は，学校教育法第３条の「学校を設置しようとする者は，学校の種類に応じ，文部科学大臣の定める設備，編制その他に関する設置基準に従い，これを設置しなければならない」との条文を受けたものである。
　具体的な内容をみると，第１章総則の，趣旨，教育研究上の目的，入学者選抜などをはじめ，第２章以下第12章まで，教育研究上の基本組織，学部，学科，教員組織，専任教員数，教育課程の編成方針，収容定員等々，極めて多岐で細部にわたる規定が示されている。さらに，大学設置基準の第１条第３項では，「大学は，この省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより，その水準の向上を図ることに努めなければならない」としており，その厳格さがうかがえる。