６３号（２０１５年５月）掲載

　再任用教職員は，年金支給開始年齢の引き上げにより，教職員の定年退職後の生活を保障することをねらいのひとつとして制度化されている。もともと教職員の任命権者である都道府県及び政令指定都市教育委員会の独自の事業であるので，全国的には「過去の勤務成績が良好な者」とする場合や「特に問題があると認められない者」とする場合もあり，選考基準にやや差異がみられる。
　また，雇用形態においてもフルタイムのみの地区や短時間のみの地区があり，双方ともに募集している地区もある。ほとんどの応募者が希望のとおりに任用されるので，半ば生活支援制度のような受け止め方もあるが，東京では本人の希望に反して不採用となり，裁判に訴えて敗訴したケースもあった。