６１号（２０１５年１月）掲載

　公設民営化学校の概念は，もともと政府の総合規制改革会議や経済財政諮問会議の中で議論された新しい学校像である。日本経済の活性化を図るためあらゆる官製市場の見直しを進め，教育の分野においても，地方自治体のもとに株式会社やNPO法人等の参入を認めて学校を運営させようとするのが公設民営化学校である。
　政府は本年10月31日，国家戦略特区・構造改革特区法の改正案を正式に閣議決定した。これにより，国家戦略特区に指定された都道府県・政令指定都市で，学校法人・社団法人・NPO法人が公立学校を運営することが可能となる道が拓けた。当面は，「併設型で中高一貫教育を行う中学校」や「高校」，「中等教育学校」のうち，国際理解教育，外国語教育などを重点的に行う学校が対象とされている。