６１号（２０１５年１月）掲載

　日本の公教育支出の対GDP比が小さいことから，政府の教育に対する姿勢がこれまで長く問題視されてきた。新聞各紙の報道においても，教育予算の抜本的な見直しが必要だとする論調は多い。
　一方，今回公表されたOECDの「図表で見る教育 2014年版―（カントリーノート）」では，日本の教育は「高等教育は拡大し，多くの高い能力を持つ人材を輩出している」ことを指摘し，これはOECD加盟国の中で２番目に大きな割合であることを図表で示して高く評価している。ただし，「日本の経済成長に貢献し得る，高い教育及び能力を持つ人材は多いが，女性を中心に，日本の人材のかなりの部分が活用されていない」ことも合わせて指摘し，日本の今後の課題だとしている。