６１号（２０１５年１月）掲載

　近年の子どもを取り巻く環境は大きく変化しており，特に，核家族化や少子化が進む中で地域とのつながりが少なくなってきている。また，保護者の子どもへの過保護や過干渉，放任や虐待などの問題の顕在化が指摘されている。これらに対して，行政が各家庭への支援を通して，問題の解消と子どもの健やかな成長を図る目的で，地方議会によって議決された条例が「家庭教育支援条例」である。
　すでに議決されたものとして，熊本県，鹿児島県の例があるが，いずれも▽保護者の役割，▽学校等の役割，▽地域の役割，▽事業者の役割等，地域の実情に応じて具体的に定められている。岐阜県や静岡県は目下審議の途中にあり，今後もこのような例は増える方向にあると予想される。