５６号（２０１４年３月）掲載

　学制は，1872年（明治５年）に太政官より発令された日本最初の近代的学校制度を定めた教育法令に始まる。これはその後，明治12年の教育令の公布によりに受け継がれることになるが，全国を大学区，中学区，小学区にわけてそれぞれの学校の修業年限を定めたものであった。
　その後，戦後の学制改革によって，学校の制度，特に学校の種別体系が改革されることになる。第２次世界大戦後の連合国軍最高司令官総司令部の占領下，昭和21年の第１次アメリカ教育使節団の調査結果により，アメリカ教育使節団報告書に基づいた教育課程の大規模な改編が行われた。昭和22年に６年間の新制小学校と３年間の新制中学校，翌23年に新制高等学校，その翌年の24年に新制大学がスタートして今日に至っている。これが現行の，いわゆる「6・3・3制」の学制である。