４８号（２０１２年１１月）掲載

　最近の全国学力・学習状況調査の結果では，知識・技能などの基礎的・基本的事項の習得に関する学力はかなり定着してきているという見方が一般的である。一方，それらを活用して思考したり判断したり表現する学力に関しては，未だ改善されていないという指摘が多い。このことは，PISAなどの国際学力調査の結果においても同様な指摘がされている。
　そこで，わが国においては，①基礎的・基本的な知識・技能の習得，②知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等，③学習意欲を学力の3要素として捉え，すでに学校教育法第30条の2項などに明確に示された。最近では，この「思考力・判断力・表現力」を校内研究の主題に設定したり教員研修の課題として取り組んだりする実践が増えてきている。