４６号（２０１２年７月）掲載

　障害者基本法は，障害者の権利を確保するために，関連する法律や施策の基本となる法律である。もともと国連の「障害者の権利条約」を批准するための法律であり，今回の改正は平成23年8月5日に公布・施行された。
　今回の改正のポイントとしては，総則関係では，あらゆる分野の活動に参加する機会の確保や，地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと，意思疎通の手段を確保すること，あらゆる差別を禁止することなどがあげられている。
　また，基本的施策の関係では，障害者の実態に合わせた防災・防犯の施策を講じること，医療・介護・療育を身近な場所で可能にすること，司法手続きにおける配慮を行うことなどがある。さらに，障害者基本計画の策定に対する意見具申や計画の監視を行うために，内閣府内に新たに「障害者政策委員会」を設置して機能させることになった。