３７号（２０１１年１月）掲載

　わが国では，平成17 年に「文字・活字文化振興法」が議員立法によって全会一致をもって可決成立した。この法律は，文字・活字文化の振興に関する基本理念を定め，諸施策の総合的な推進を図ることなどを目的としている。その後，この法律の制定・施行5 周年にあたる2010 年を「国民読書年」とすることが衆・参両院での全会一致をもって決議された。
　この決議では，深刻化する活字離れ，読書離れが危惧される近年の状況を踏まえて，文字・活字によって知的財産を継承・発展させるために，政官民の協力の下で国をあげてあらゆる努力を重ねることが宣言されている。
　特に民間の推進体制では，2008 年に「国民読書年推進会議」が発足し，日本書籍出版協会，日本ＰＴＡ全国協議会，活字文化議員連盟，子どもの未来を考える議員連盟などの各代表が参画し，マスコミ各機関と連動した活動を展開している。