３７号（２０１１年１月）掲載

　世界の若者たちが数学の難問に挑戦する「数学オリンピック」は特に有名であるが，近年では「国際化学オリンピック」も，日本の高校生が優秀な成績を収めるなど，何かと話題に上るようになった。
　これは，もともと1968 年にハンガリー，旧チェコスロバキア，ポーランドの東欧3カ国の高校生対象の学力試験が発展したもので，現在では例年60カ国の200 人を超える高校生が参加しており，5 時間に及ぶ実験問題のほか筆記試験問題を通して個人戦で競われる。
　日本国内では，「夢・化学－２１」委員会，日本化学会科学教育協議会が主催し，科学技術振興機構が特別協賛，文部科学省が後援する国内大会で代表者を選出して世界大会に送っている。