研究報告書を紹介しています。
公開日:2024年1月29日
GIGAスクール構想により、1人1台端末と高速ネットワークが学校に整備された。2020年からの2年間は、いかに端末に慣れるか、授業にどう取り入れるのか、などが話題の中心であった。しかし今後は、これらの環境を活用して、いかに学習者中心の学びを作っていくかが重要となる。一方で、学習者主体の学びは教師のこれまでの授業観を変容させる必要もあり、難しさが伴うことが指摘されている。また、デジタル教科書やクラウドツールなど、新たな学習リソースが活用できるなかでこれらを取り入れた学びをどのようにデザインしていけばよいのかについての知見は十分ではない。そこで、我々は、研究者と現場教員とで研究チームを組織し、これまでの授業の課題点を洗い出し、その課題点に対する改善策を具体的な授業デザインの形で提案することとした(6事例)。また、実践を通じた評価を行い、授業デザインの有効性を示すことを試みた。(東研研究報告 No.363)
公開日:2022年3月30日
新学習指導要領に基づいて編集された新しい教科書には、児童・生徒の学習意欲を高めたり理解を深めたりできるように、教科書の内容に合わせたデジタルコンテンツが用意されている。このデジタルコンテンツにより、児童・生徒が自分の端末上で数学的な活動や基礎基本の定着のための練習等をすることができる。いわば主体的な学びを可能とするものであるが、実際、現場ではあまり活用されていないようである。そこで、本研究では、このような状況を踏まえ、昨年度から取り組んでいる「主体的な学び」を実現させる算数・数学の授業づくりに、教科書のデジタルコンテンツをどのように活用したら効果があるか、授業実践を基に探るとともに、より効果的なデジタルコンテンツについての実践を試みた。(東研研究報告 No.343)
公開日:2021年4月26日
新学習指導要領における評価の在り方については,平成31年に文科省から観点別学習状況の評価等の改善についての通知が出された。また,令和2年に「『指導と評価の一体化』のための学習評価に関する参考資料」が国立教育政策研究所において作成・公表された。これらにより,指導と評価の一体化が進められ,改訂の基本的な考えの一つである「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善を通して,教科における資質・能力の確実な育成がより具体的に進められると考えられる。しかし,これまでも「指導と評価の一体化」はその重要性が叫ばれていたが,実践的な研究は十分とは言えない。そこで,これからの社会を生き抜くための学びの一つとして「主体的な学び」を実現するためには,どのように指導と評価を一体化するか,言い換えれば,効果的な指導と評価サイクルを取り入れた授業づくりが必要であると考え,本研究テーマを設定した。小・中学校各2編,計4編の授業実践の構想と記録,考察を掲載している。(東研研究報告 No.332)
公開日:2020年4月3日
昨年度の東研研究報告書(No.312)では「主体的・対話的で深い学び」を実現する算数・数学の授業改善に向け,まず深い学びの姿を明らかにし,それを促す「主体的・対話的」で効果的な指導を探ってきた。その際,「事象を数理的に捉えて,算数(数学)の問題を見いだし,問題を自立的,協働的に解決する過程を遂行する」数学的活動を通して取り組む必要があると考え,学習内容を統合的・発展的に考え,それを基にした創造的な学びこそ「深い学び」であると実践してきた。本研究は,新学習指導要領の実施に向け,指導と評価の一体化により「深い学び」を実現する授業改善を考えることにした。中でも,現場で大きな課題となっている「主体的に学習に取り組む態度」に焦点をあて,この評価を生かした授業改善を研究テーマに設定した。(東研研究報告 No.322)
公開日:2019年3月31日
「深い学び」は,「1 単位時間の授業の中ですべてが実現されるものではない。」とされる。今後,単元などの内容や時間のまとまりの中での「深い学び」の姿を明らかにするとともに,単元を通した指導のあり方についての研究が必要となる。また,「深い学び」と考える教材の価値や本質とは何か,児童生徒の実態や興味・関心とをどのようにつなぎ指導するか,児童生徒が「深い学び」を実感できる評価はどのようにしたらよいかなどの研究が求められる。本冊子が「深い学び」の姿や指導のあり方についての研究の契機となり,各校等での研究の一助となれば幸いである。(東研研究報告No.312)
公開日:2018年4月9日
本研究では「主体的・対話的で深い学び」を実現する算数・数学の授業改善を主題に設定し,特に「深い学び」の姿を明らかにし,その変容を求める指導の在り方について考察した。本冊子では算数4事例,数学3事例を取り上げている。各校等での研究の一助になれば幸いである。
公開日:2017年3月22日
本冊子は, (視点1) 実態調査や意識調査などの実施による把握、(視点2) 授業の疑問や感想,自己評価などの記録による把握、(視点3) 誤答傾向やその背景となる実態の把握、(視点4) 問題(課題)やその提示を工夫して生かす、(視点5) 評価規準の設定および予想される子どもの反応と教師の手立てを明確にして生かす、(視点6) 教師の発問や練り上げの場を工夫して生かす、(視点7) 算数的活動・数学的活動を工夫して生かす、の7つの視点から実践のテーマを策定,本年度は扱う領域を算数科「数量関係」,数学科「関数」とし,小学校3編,中学校2編の事例をまとめたものである。(東研研究報告 No.288)
公開日:2016年3月29日
本冊子は,(視点1) 実態調査や意識調査などの実施による把握,(視点2) 授業の疑問や感想,自己評価などの記録による把握,(視点3) 誤答傾向やその背景となる実態の把握,(視点4) 問題(課題)やその提示を工夫して生かす,(視点5) 評価規準の設定および予想される子どもの反応と教師の手立てを明確にして生かす,(視点6) 教師の発問や練り上げの場を工夫して生かす,(視点7) 算数的活動・数学的活動を工夫して生かす,の7つの視点から実践のテーマを策定し,小学校4編,中学校3編の事例 をまとめた。(東研研究報告 No.279)
公開日:2015年4月6日
本冊子は,2014年に発行した「東研研究報告 № 259」を受けたものです。本年度は引き続き,「算数・数学科の授業改善-子どもの考えを生かした学習指導-」を研究テーマとして,実践事例の領域を,算数科は「数と計算」,数学科は「図形」に焦点をあててまとめました。(東研研究報告 No.270)
公開日:2014年4月1日
これまで取り組んできたテーマは,○小中連携の視点に立った算数指導事例集-3(比例の活用編),○小学校算数 小中連携の視点に立った算数指導事例集-2(図形編),○小学校算数 小中連携の視点に立った算数指導事例集。今回は,算数の学習を,子ども側の視点に立てば今まで学んで分かった内容や考えを活用したり発展させたりして新しい内容を作り出していく学習ととらえ,単に分かったという表面的な理解ではなく,活用可能な本質的な理解まで高めていく指導について取り上げる。(東研研究報告 No.260)