研究報告書を紹介しています。
公開日:2024年1月29日
本研究委員会では、「子ども自ら気付き、深め、高める『特別の教科 道徳』の授業」の3年目として、「特別の教科 道徳」における評価について研究を進めることにした。『学習指導要領 第3章 特別の教科 道徳』には、道徳科の評価について、「児童(生徒)の学習状況や道徳性に係る成長の様子を継続的に把握し、指導に生かすよう努める必要がある。ただし、数値などによる評価は行わないものとする。」と示されている。道徳科の評価は、道徳科の授業における子どもの学習状況や道徳性に係わる成長の様子を適切に把握して評価することであり、そのためには、道徳科における指導と評価を一体化して考えることが重要であるとしている。本報告書には、道徳科における「指導と評価の一体化」を確実に進めるためのPDCAサイクルの確立、「特別の教科 道徳」における「指導と評価の一体化」を効果的に行うための工夫、実践事例(小学校2事例、中学校2事例)などを掲載している。(東研研究報告 No.362)
公開日:2024年1月29日
校長が学校経営方針に基づき、自校の教育活動の改善を具現化し、実践的に展開するための基盤となるのが「校内研修」である。本書においては、「校内研修」の機能を【教育課題への理解と課題解決に向けた意欲向上の視点】、【組織の活性化の視点】、【人材活用・育成の視点】、【研修成果の児童生徒への還元の視点】から捉えた。そして、今日的教育課題の中から、校種や教育内容を考慮し、次のような研修(取組)を取り上げた。①小学校共通の課題である学習指導の改善の取組、②中学校において充実が求められる「道徳教育」の取組、③多様な教育の支援を必要とする児童生徒への「特別支援教育等」の取組、④小・中学校の生徒指導上の喫緊の課題である「いじめの未然防止」の取組、⑤実効性を求められる「学校安全」の見直し・改善の取組。本書が各学校において「校内研修」を計画・実施するに当たり、参考としてご活用いただけることを願っている。(東研研究報告 No.357)
公開日:2023年3月30日
今年度の本研究委員会は、「子供自ら気付き、深め、高める 『特別の教科 道徳』の授業」研究の2年目として、『令和の日本型学校教育』(答申)に示された「個別最適な学び」と「協働的な学び」を観点として、道徳科における個に応じた指導の充実に向けた「個別最適な学び」および多面的・多角的な語り合いを活発にする「協働的な学び」とは何かを明らかにするとともに、道徳科における「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な実現を目指した指導方法についての研究を進め、道徳科授業の質的改善をさらに深めることにした。また、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な実現に向けて、授業支援アプリなどを積極的に活用した授業実践を行い、ICTの効果的な活用についても取り組むことにした。(東研研究報告 No.354)
公開日:2022年3月28日
本委員会では「子供自らが道徳的価値に気付き、子供自らが道徳的価値についての理解を深め、子供自らが道徳的価値の自覚を高める」道徳科授業の質的改善を図る実践研究を進め、その成果と課題を報告することにした。「特別の教科 道徳(道徳科)」の目標「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」に基づき、平成29年3月の「小学校学習指導要領」及び「中学校学習指導要領」改訂の基本方針の一つである「主体的・対話的で深い学び」と関連付けている。道徳科授業におけるICTやデジタル教科書などの効果的な活用方法についても紹介する。(東研研究報告 No.340)
公開日:2020年2月27日
児童・生徒がよりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とする道徳教育は,その目指すところは学校教育目標に位置付けられており,「特別の教科 道徳」を要として学校の教育活動全体で行うために,全体計画を作成して全教職員の共通理解のもとで,各教科及び領域等での取り組みを横断的に展開していく必要がある。「特別の教科 道徳」は,既に小・中学校とも全面実施となり,各校は新学習指導要領の趣旨を生かした道徳教育の推進が図られていることと思われるが,その重要な役割を担う全体計画・年間指導計画の作成において,どのような工夫・改善を図っていく必要があるかを整理した。また,小・中学校の実践事例については,「道徳科の質の高い多様な指導方法の特長として,「『特別の教科 道徳』の指導方法・評価等について(報告)」に例示されている下記の3点に即した授業構想について,従来の指導過程にとらわれない工夫・改善を図り,「道徳科における主体的・対話的で深い学び」につながる授業展開事例を掲載した。・ 読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習・ 問題解決的な学習・ 道徳的行為に関する体験的な学習
(東研研究報告 No.315)
公開日:2019年3月13日
新学習指導要領では,発達の段階に応じ,答えが一つではない道徳的な課題を一人一人の児童生徒が自分自身の問題と捉え向き合う「考える道徳」「議論する道徳」への質的転換が重視されている。道徳科のねらいを達成するには,「ねらい」「児童生徒の実態」「教材や学習指導過程」などに応じて,最も適切な指導方法を選択し,工夫していくことが求められており,学習指導要領解説に7点の工夫が挙げられている。本研究報告書の「Ⅱ 道徳科指導上の課題Q&A」では,授業を構想する際に押さえておきたい9点について,Q&Aで明らかにしている。また,「Ⅲ 道徳科授業の実践提案」では,前述の指導法の工夫例に視点をあてた授業の工夫・改善を図っていくことで,児童生徒が自ら主体的に学習に取り組む授業の開発ができると考え,工夫例の七つの視点から,それぞれ3点以上の工夫を盛り込んだ指導案を作成し,授業実践を通してその効果等について明らかにすることとした。(東研研究報告 No.304)
公開日:2018年3月12日
平成30年度から「特別の教科 道徳」が始まるが,各小・中学校においては,望ましい道徳科の授業の指導や授業展開のあり方を十分に理解する必要がある。さらに,小・中学校の連携や小・中一貫教育の推進が全国的に広がりを見せているなか,道徳科の授業においても,小・中学校の9年間を見通したうえでの連携を図ることが求められている。本書においては,平成27年に告示された小・中学校学習指導要領一部改正から平成29年3月に告示された新学習指導要領への変更点を解説し,さらに,「特別の教科 道徳」の取組(「考え,議論する道徳」,評価の在り方,現代的な課題の取り扱い)について解説している。そして,小学校(低学年・中学年・高学年)と中学校のそれぞれに,いじめ問題の事例,問題解決的な事例を通して,どのように考え,議論する道徳の授業を進めるかがわかる実践事例を掲載している。(東研研究報告 No.292)
公開日:2016年3月7日
本冊子では、主に若手の先生方を対象として、「道徳の教科化」が進められてきた経緯や、新たに示された「特別の教科 道徳」(道徳科)に関わる小学校及び中学校の学習指導要領一部改正のポイントを分かりやすく解説しています。また、道徳科の授業を行う上で基礎・基本となる指導のポイントを分かりやすく解説するとともに、実際に授業を展開する際に役立つ実践の提案も、小学校から中学校の9年間を見通して、各学年1事例ずつ合計9事例を掲載しています。さらに、小学校から中学校の9年間における児童生徒の発達段階を踏まえ、各学年に応じた道徳科の授業の工夫についても、理解しやすくなるように構成しています。
公開日:2013年3月14日
本書は,「三・一一を忘れない」という立場から,被災後,岩手県山田町立山田南小学校が,地域社会との関わりの中でどのような歩みをしてきたかを,インタビューにより跡付けることから始めた。地震・津波災害への取り組みとして,南海・東海地震や大都会の直下型地震に備える三例を取り上げたのは,同じ災害でも状況や被害の様子は地域によって大きく異なり,適切な対応が求められるからである。このことは,台風・洪水,火山の噴火などによる自然災害,各種の人災についても同様であろう。(あとがきより)