３２号（２０１０年３月）掲載

　民主党の新政権が，官邸主導と政治の一元化を目指す骨格組織として，内閣府に「国家戦略室」とともに設置したのが「行政刷新会議」である。その目的は，「国民的な観点から，国の予算，制度，その他国の行政全般の在り方を刷新するとともに，国，地方公共団体及び民間の役割の在り方の見直し（廃止，凍結）を行うこと」とされている。この会議が国の予算編成作業の過程で行った「事業仕分け」は，これまでの国の事業に対して廃止・統合・凍結・存続などをめぐって，何かと全国的に話題となったことは周知のとおりである。
　この会議は，議長の内閣総理大臣，副議長の特命担当大臣をはじめ，会議構成員として副総理，内閣官房長官，財務大臣，総務大臣，その他数名の民間人などから構成されている。