２９号（２００９年９月）掲載

　学校の教職員の職務は，多忙の中にも，目の前の児童生徒の学習や生活一般に意識が集中し，世間一般の事情から没交渉とならざるを得ない傾向がある。このような課題の改善のために，教職員の意識を社会に広げ，より広い視野に立って教材研究や学校経営が可能となるようにすることなどを目的として「教員の民間企業研修」が位置付けられるようになった。
　一方，民間企業では，社会貢献活動（CSR）の一環として「社会と経済界のコミュニケーション」をキーワードに積極的に教員研修を受け入れる体制が整えられつつある。最近では，児童生徒の保護者からの要望に悩む教員の状況を反映してか，顧客満足（CS）活動やお客様相談センターの見学などを行う内容の研修が多いといわれる。