６０号（２０１４年１１月）掲載

　教員養成課程とは，教師を目指す学生が大学で履修しなければならない科目と内容，単位数などを定めた教育計画のことである。おもに教員養成が主目的とされている国・公立大学の教育学部の他に，最近では私立大学にも教員養成課程が設置される例が多くなった。また，高等学校などの教員養成を目的に教育学部以外にも法学部，経済学部，工学部などに教員養成課程を設置している大学もある。
　さて，その教員養成課程の実施状況であるが，各大学で取り扱う教育内容が教員免許法に定められた主旨と食い違っていたり，学生たちの評価が適切に行われていなかったりすることが，しばしば話題になることがある。近年では，教員の資質・能力の向上に向けて，教育実習期間の見直しをはじめ，何よりも大学での教員養成段階から抜本的な改革を図るべきだとする意見もある。