５５号（２０１４年１月）掲載

　道徳は教科ではない教科外の活動として，週１回，小中学校で実施されている。教科とは何かという特別な規定はないが，これまで▽教員免許状に対応し，▽教科書によって，▽数値による評価を実施してきたものと受け止められている。政府の教育再生実行会議は本年の２月に，いじめ問題への対応として道徳教育の充実と正式教科化を提言し，これに基づいて懇談会が４月から検討を進めてきた。
　骨子案によると，道徳教育の特性から数値評価は行わず，児童生徒の様子を文章で記述して評価するとしている。また，民間の検定教科書を主な教材として導入し，専門の教員免許は設けないが，道徳教育に優れた教師を「道徳教育推進リーダー教師」（仮称）として配置し，地域ぐるみで取り組み，大学の教員養成課程での履修内容を充実させることとしている。これが「特別の教科 道徳」の全容である。