３３号（２０１０年５月）掲載

　各学校の保護者や児童生徒が，ＰＴＡ活動の一環として催した行事や事業に参加した場合に起きる事故への対応などの保証を中心とする業務がＰＴＡ共済である。全国各地には日本ＰＴＡ全国協議会や全国高校ＰＴＡ連合会に多くの団体が加盟しているが，中には公益法人のかたちを取らずに無認可で運営されている場合も多い。
　ところが，2006 年4 月施行された改正保険業法は，これまで共済事業をめぐる詐欺事件が多発したことを背景に，行政の監督を受けない無認可共済を禁じる規定が盛り込まれた。そこで，少ない掛け金で細々と運営している学校関係の各団体は，この法律で運営不可能となっていることが大きな問題点として浮上した。現在のところ，与野党ともにこの問題に前向きな理解を示している。